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3章:吉井君 (1/27)

3章:吉井君

みみ: やぁんっ!!

まただ。吉井は横から急にみみのノートを取り上げ、上に振り上げた。

みみ: かえしてぇっ!!

吉井: なにムキになって書いてんだよっ!

立ち上がりジャンプするようにノートを取ろうとするが、せの高い吉井の腕にはとうてい届きそうにない。

吉井: ホイッ!

軽々しく、まわりの取り巻きに投げてパスする。

バスケ部だからってそれは無い。
背の低いみみには無理だ。

みみ: かえしてっ!!

大きな声を出すみみ。
しかし周りは知らんぷりだ。

数少ないみみの友人も、いつもの事だ…と呆れ顔。


吉井はいつもそうだった。

いたずらのターゲットはいつもみみ。

からかったり、驚かせたり…

ぼけぼけしているみみが驚いたり怒ったりするのを見て、楽しんでいるようだ。


みみ: わあんっ!

みみは涙目で机につっ伏した。

吉井はぱらぱらとノートをめくり目を通し、丸めてみみの頭を軽く叩いた。

吉井: なんだ、こんなもん!泣くこたぁねぇじゃん!

ガバッと起きあがってノートを奪い取るみみ。潤んだ瞳と目があった。

吉井はパッと目を逸らす。

吉井: グーズ!!

面白がるようにいい放って、教室を出ていった。




友人: あんたらさぁっ、本当仲いいよねぇ…

いつも昼食を食べる、お気に入りの裏庭で友人と二人花壇に腰掛けていた。

みみ: …へっ?

友人: 吉井だよぉ!

みみ: 仲良くなんて、ないもんっ!

友人: そぉ?

みみ: あたし、吉井君きらいっ!意地悪ばっかりするからっ!

友人はクスッと笑う。

友人: みみのそうゆう所がさぁっ…

みみ: えっ…?

友人: なぁんでもないっ!…食べよっ


みみは何だかよく分からなかった。吉井には彼女だっている。
なぜ自分だけがいつも…と、苛立っていたくらいだ。


府が落ちないような気持ちのまま、パンにかじり付いた。
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みみ ©著者:まお

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