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3章:吉井君
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数学の授業はみみの一番退屈な時間でもあった。
いつものように頬杖をついて、窓の外をぼんやり眺めている。
決まって、一番後ろの席の吉井がちょっかいを出してくるのだ。
肩を叩かれ振り返ると、何やら紙を渡された。
ちらりと一番後ろの席を見ると、よしいが笑って様子を伺っている。
前に向き直り、紙をひろげる。
「オッパイ!見せて!」
なんて幼稚なんだろう。
でも、今田の事を思い出し少しだけ胸が高鳴った。
後ろではくすくすと笑い声が聞こえる。
なんだか見透かされているようで恥ずかしく、じっと前を向いているしかなかった。
友人にあんな事をいわれた日から、なんだか気になってしょうがない。
みみはいつも以上にいじらしい態度しか取れなかった。
休み時間。
みみ: いやぁっ!
足をひっかけられ、その場で派手に転んでしまった。
一瞬、空気が凍り付く。
前のめりに手を付いてしまったので、スカートがめくれ、みみの白い太股やパンティがあらわになってしまったのだ。
いそいで立ち上がり、恥ずかしそうにお尻をはたくみみ。
ふと視線を感じ、振り返る。
吉井が立っていた。
驚いて立ち尽くす吉井。息を飲み、顔を真っ赤にしている。
みみはその目が合うと、急に恥ずかしくなり顔から火が出そうに赤くなる。
みみは走って教室を飛び出した。
みみ: (ぜったい見られたっ!みみのパンツ…!どおしよおっ!!)
トイレに駆け込み、鏡を見る。
乱れた髪を治しながら、さっきの吉井の顔を思い出した。
みみ: (はずかしいっ…!)
穴があったら入りたいくらいだ。しかし、みみはなんだか妙に興奮していた。
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