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7章:城へ戻る (1/4)

7章:城へ戻る

お婆さんが無事に助けられたのを確認すると、タイミングを見て素早くその場を後にする二人。

「炎と煙、凄かったけど大丈夫だった?私は何も出来なくて……。」
そう心配しながら、遠回りしながらも城へ城へと走っていく。
「別に、僕は平気。婆ちゃんが助かったんだ、お前の考えは正しいよ。」
何事も無かったかのように話すが、ここで自分の臭いに気になった。
「煙の臭いが服に着いた。多分、髪の毛にも同じ臭いがするだろうな。」
「えっ!?城に帰ったらバレちゃうじゃん!どうするの?」
少し慌て始め、走る速度も遅くなる。
「大丈夫。僕は部屋から戻る。お前は、クラッドの部屋から戻れ。これからは別行動になる。大丈夫か?」
「相変わらず、切り替えが早いな!そうだね、その方が良い。でも……火傷大丈夫なの?」
チラッとこちらを見て言う。
「いつから気付いてた?こんなの、舐めてれば治る。」
「ふーん。あの場所を離れるときに気が付いちゃったよ!背中と首元の火傷を舐めるね……。私が手当てしてあげようか?」
ニヤニヤしながら変な顔で見てくる。
「気持ち悪いな。一人で良い。」
「遠慮しないで、私が手当てしてあげるよ♪」
そんな変な話しをしているうちに城が見えてきた。

「じゃあ、別行動な。面倒だから他の奴に見付かるなよ?」
「わかってるって!任せなさい!」
『いやいや、それが心配なんだって。まぁ、お前なら見付かっても上手くやれるよな。』

「じゃあ、また時間があれば街に行こうよ!」
そう言い、なんと正面から城へ走っていく……。
『おいおい。大丈夫かよ……。』
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白と黒の王子 ©著者:ティピぃ

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