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『健児、本当に兵隊さんになるの?
赤紙が来たって本当なの!?』
泣いている様に感じる。

その子の顔は見えない。


健児は背を向け答える。
『うん。だってお国の為だ。
仕方がない事だよ。
お父ちゃん、お母ちゃんの事
頼んだよ。』


『嫌!嫌だよ!
置いていかないで。』
健児の背中にしがみついて言った。
『お国の為だって
死んだらもう会えないんだよ?』


しがみつくその子を離し
ぶっきらぼうに言い放つ
『もう決まった事なんだ。
俺がどうこう言っても
戦争へ行かなきゃいけない。』


とうとう泣き崩れたその子を残し
健児は歩き出した。


身を引き裂かれる思いがした。


『ごめん。
ごめんな。優子。』
ぽつりと呟いた。
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飛行機雲 ©著者:ましろ

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