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14章:13
とても整備された道とは言えない
獣道の様な所を歩く。
こんな所に道があったのには
とても驚いたが
『こんなとこ通るなら
着替える様に言ってくれれば良いのに。』と優は不満を漏らした。
それを聞いた健児は
至極反省し
『自分、女性の心に鈍感で。』と
なんとも言えない顔をしていた。
優は慌てて訂正したが
健児には
聞こえていないようで
優を慌てさせた。
10分程歩いた所で
健児は
『目をつぶって。』と言った。
そして優の手を取り
ゆっくりと歩き出した。
その手は力強さの中に
優しさがあって
優の胸はドキドキしていた。
その手は
優が今まで知っているそれとは違って
その違いが何なのは解らなかった。
手をつないだあとの
胸の高鳴りは
1分が5分に
5分が10分にと
長い長い時間に感じた。
まるで時が止まっている様だった。
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飛行機雲 ©著者:ましろ
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