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10章:9 (1/3)

10章:9

二人は居間で
座卓を囲み向かい合って座っていた。


健児は居場所なさげに
キョロキョロと回りを見渡し
やがてカレンダーに目を止めた。


不思議そうにカレンダーの
隅から隅までを見て
やがて口を開いた。


『先程優さんは
20歳と言っていましたよね?
自分は21なのですが
優さんは何年生まれですか?』


優は何の気なしに
麦茶を飲みながら答える。
『私?私は平成5年生まれですよー。』


『え?平成?
平成って…
今は昭和20年では無いんですか?
それに…日本の四季はどこへ行ってしまったんです?
確か今は3月な筈では…?』


優はますます不思議な事ばかり言う
健児に掛ける言葉を見付けられずにいた。


麦茶に浮かんでいた氷は
カランカランと
小気味の良い音を立てていた筈なのに
いつの間にかすっかり溶けていて
優の背中に流れる冷や汗の様に
グラスの汗も
すっとその肌を流れていった。
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飛行機雲 ©著者:ましろ

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