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7章:愛犬12号
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7章:愛犬12号
抱っこされたまま階段を昇り、二階にあるおじさんの寝室に入ると、大人二人が寝れるくらいの大きなベッドがあった。
バフッ
フカフカのベッドの上に裸のまま下ろされると、おじさんはドライヤーを手に取り、スイッチを入れた。
カチッ、ブォォォ…
そしてまださっきの生首や冷蔵庫のバラバラ死体が脳裏に焼き付いて震えが止まらず、青ざめた私の髪の毛を乾かしながら話しかける。
「ときこは小便垂れだから明日にはオムツを買ってこなきゃなぁ」
「はい…!」
ちゃんとおじさんの目を見て、すぐに返事をする…。
なるべく早く、明るく、元気に、お行儀よく…。
「ときこは今、何歳だ?」
「6歳です…!」
「6歳でオムツは恥ずかしいか?」
「…恥ずかしいです…」
「ははは…そうか、恥ずかしいか。
だったらお漏らししないように気を付けろ」
「分かりました…!」
「ん?なんだ?かしこまって」
「良い子になろうと思って…」
「はっはっはっ…なるほどなぁ。
いい心がけだ。でもまぁ、堅くならなくていい。
子供は子供らしく、のびのびと!
ちゃんと私の言う事を聞いていればいいんだからな?ときこ」
「わんっ!」
「はっはっはっはっはっ…!
面白い奴だ!そうだ、お前は犬だったなぁ〜?
可愛くて忠実な私の愛犬12号だ。よしよし…」
おじさんは私がわんと返事をすると、
いつになく大声で、上機嫌に腹の底から大笑いをして、また私の頭を撫でる。
12号っていうのは、私が12人目の子供って事なのかな…。
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