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5章:無防備 (1/8)

5章:無防備

2010.07.23(Fri) 4:20 AM

亜(また…目が覚めちゃった……。
電話…メール…そっか…そういう事か…。
もし、アタシが夜道に独りで歩きながら、
恋人と電話してる時。
誰かに襲われたり、交通事故に
巻き込まれたりなんかしたら、
身の危険を伝える事が出来るかもしれない。
だけど、メールだと…誰にもそれを
伝える事さえ出来ずに、
惨めに死んじゃうのかもね…。
人々は車の運転中や、電車の中、人混み、
公共の場所、所構わず誰も彼もが
プライバシーなんて忘れ、マナーを見失い、
モラルを捨てて人の目、耳や声を気にせずに
話しをして間接的にコミュニケーションを取るけど…
メールって、データとして形に残るし、
個人情報として認知されてる…。
誰もあえて公に公開しようなんて
思わない…。誰だって人に
見られたくないよね?だったら、
どうして人は電話でなら他人の前で
相手とのやり取りを晒せるのかな…。
人間って、変な生き物だよね…。
電話とメールの使い分け方と、
アタシの生死に関わる接点…。
陸奥さんの思想と人間性…少しだけ…
理解出来た様な気がする…。
信用しても良い、気がする…。
でも、信用できる、できないの理屈と…
アタシが生存できる、できないの可能性は
全くの別論点。あんな人だからこそ、
ゲームオーバーと共にキッチリアタシを殺すと思う…。
綺麗事は、もういいよ…。
信じられる人だと分かったからこそ、
逃げれるものならアタシは逃げる…。
ゴメンね…陸奥さん…。
明日、メールで…あなたを裏切ります…)


7:30 AM

母「あなた、会議の資料は持った?」

父「あぁ、準備は万端だ」

母「でもあなたそそっかしいから…
鞄の中確認してみたら?」

父「心配いらん言うとるのに……………!!
しまった、取引先の商品のファイル…
書斎に忘れとる! 菫、頼む!」

母「クスッ…はいはい。只今…」

母は頼まれた物を書斎に取りに向かい、
直ぐに玄関へ戻る。



父「やぁ、すまんすまん。
えらい忘れモンする所だったよ。
じゃあ、行ってくるぞ」

母「気をつけて、行ってらっしゃいあなた」

父「……亜美の事、何でもいい…。
分かり次第会社に連絡を呉れ。
気掛かりでならん…」

母「わかってるわ…大丈夫」
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アミクエ ©著者:密

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