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4章:郁子 (1/15)

4章:郁子

「俺は……愛してやれないよ?
それは多分、一生……誰もな」


「…………それでもいいの」


郁子は貴章の肩に頭を寄せて、眼を閉じた。


ーーーーーー

〜こころ〜


おかあさまは、おとなで大きいけれど、

おかあさまのこころはちいさい。

だって、おかあさまはいいました、

ちいさいわたしでいっぱいだって。

わたしは子どもでちいさいけれど、

ちいさいわたしのこころは大きい。

だって、大きいおかあさまで
まだいっぱいにならないで、いろんなことをおもうから。



金子みすゞ

詩人(1903-1930)
〔著作権は没後50年間〕


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愛ヲ乞ウーー遺された心 ©著者:七斗

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