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7章:振り向くな
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7章:振り向くな
先週、ひどく怖い目に合ったので久し振りに投下。
先週の月曜日、たまたま名古屋に帰ってきていたケイさんと飲みに行った。
相変わらずのアル中っぷりで20分もしないうちにビールジョッキは既に8コも空になっていた。その飲みっぷりのほうがオカルトな気がする。
今は九州の小さな病院で働いているというケイさんに、俺は懲りずに怖い話をせがんだ。ビビりのくせにオカルトが好きという致命的な馬鹿が俺である。
そしてやはり、それがいけなかった。
「心霊スポットでも勝手に行け。」
恐怖は勝手にひとりで直に体験しろ、とでも言うようにケイさんはめんどくさそうに俺をあしらった。しかし俺も酔っ払ってたので、引き下がらずに「じゃあケイさん連れてってください」と食い下がった。
目茶苦茶ウザがっていたケイさんだが、今日の飲み代をおごると言うと嫌々ながらOKした。
このとき何故ビビりな俺があんなにしつこく恐怖を求めたのか、今になってみるとわからない。
が、取りあえずあの時点でやめておけばよかったとかなり後悔はしている。
そして次の日、二人乗りの赤いバイクに乗ったケイさんが俺を迎えに寮まできた。
行く場所は地元じゃ有名な心霊スポットのトンネル。俺は後ろに乗り、バイクは勢いよく走り出した。
途中のガードレールやなんかに花束が添えられている。中にはそこで亡くなったであろう人の写真なんかもあり、すごく気味が悪かった。そしてしばらく走り、トンネルが目前に控えてきた頃。突然ケイさんが何かを叫び出した。
「…!!!!……!!」
しかし風の音で何も聞こえず、俺は聞き返した。
「なんですかー!!!!???」
「…ろ…を…!!!!な!!!!」
「し…を…るな…!!!」
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