いつものように
店に呼び出しメールが
アキからきた。




仕事を早めに切り上げて
お気に入りの服を着て
タクシーで歌舞伎まで向かう。



店に着いて
席に座ってもアキが来るのは大体１時間後くらいだった。




アキ『居たの？』





るか『知ってるくせに。内勤さんはちゃんと伝えるでしょう？』




アキ『聞いたような聞いてないような。』




るか『ふーん。』





最近はアキに何か期待することが無くなった。




アキにはアキの時間があるし、
あたしの欲求に答えてくれるような人じゃない。




あたしはアキに捨てられないように
黙っていい子にしてるのが一番だとわかっていた。



アキ『今日被ってるから、回ってくるな。』





るか『うん。』





そう言って
コースターをグラスの上に置いて姿を消してしまう。



いつもあたしの横は
幹部か店長がつく。



店ぐるみの営業。




アキが居ない間に
ｼｬﾝﾊﾟﾝやワインを煽る。





それに反論するのもめんどくさいから
答える。