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3章:花火大会
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3章:花火大会
土曜日。
マンションの前をパトカーのサイレンの音が通り過ぎて目が覚めた。
「ぁ〜眠・・・」
もぞもぞ起き上がって、携帯電話の時計を見る。
『13:26』
もう昼過ぎか・・・。
麻衣からメールが来ていた。
『起きてる?もう用意できた?』
・・・ん?ぇぇと、何だっけ・・・。
「っ!!」
麻衣からのメールを見てハッとなるアタシ。
今日は、関東では一番遅い土浦の10月の花火大会の日だ。
麻衣と彩と三人で行こうって、前から約束してたんだった。
待ち合わせは午後2時半に日暮里駅。
ヤベッ!急いで行かなきゃ!
ってぜんぜん時間無いのに、歯磨いて顔洗って日焼け止め塗ってワックスつけてブラ付けて浴衣着て・・・
女ってつくづくめんどくさい・・・。
携帯電話でまた時間を確認する。
『13:52』
良かった。全然ゆっくり歩いて行っても間に合う。
「・・・・・・」
って、慌てて用意したのはいいけど、警察の事もあるし、今アタシ遊びになんか行ってる場合じゃないんだよな・・・。
冷静に考えると、何やってんだろ。って感じだ。
ぁ〜、やっぱ行くのやめようかな。
♪〜♪〜♪〜♪
また着信音。麻衣からだ。
『ごめん。今日体調悪くて行けないからよろしく〜』
って、おい!
さっきは行く気だったじゃん。急に何だよ・・・。
そういや麻衣って前にも男の用事で約束ドタキャンしたことあるし、もしかしてまた?
って麻衣が来ないならアタシが行かなきゃ彩一人になっちゃうじゃん。
結局行く羽目になるのか。
それより彩と二人っきりってのが・・・。
仲良し四人組って言っても彩とは二人っきりで遊んだことない。てゆーよりあんまり話したこともない。
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