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8章: 【IN SILENCE】
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8章: 【IN SILENCE】
この時点で梓は俺の頭の中の半分以上を占めるほど大きな存在になっていた。
梓という女を好きになっていくのに時間は必要なかった…。
だから、いつも左手の小指に光ってるピンキーリングが気になってた。
《0:10 歌舞伎町》
「もしもし…。
仕事終わったけどどうすればいい?」
「じゃあ下に行くからマンションの玄関前に来て?」
「了解。」
自転車だったので2、3分でマンション前に着くと梓が待っていた。
「寒いから外で待ってなくてよかったのに。」
「大丈夫だよ。」
「んで、どこ行くの?」
「神楽坂。」
と言いながら梓はタクシーを止めた。
「はっ!?何で神楽坂?」
と言いながら乗り込むと運転手が「神楽坂ですか?」と応えたので「はい…」と告げると明治通りを神楽坂方面に向かって走りだした。
「アズの部屋があるんだ…。」
と言ったきり黙ってしまう。何か考えてるようだった。
途中、何回か梓が運転手にナビをし20分ぐらいでマンションの前に止まった。(今でも行けそうなぐらい簡単な道順だった)
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