《晩秋 新宿19:50》
「じゃあもういいよな？帰るよ!!」
知り合いの男と別れて俺は東口のカフェラミルを後にした。

「あー面倒くせえ、何で休みの日に恋愛相談なんか…。
しかも男の…。」
一人で愚痴を言いながら新宿通りを歩いてるといきなり前から女が飛び込んで…。
いや、突っ込んできて２人共倒れた。

「痛ってーな!?ちゃんと前見て歩けよ！」
黒のミニスカートにコートの女が下を向いて倒れ込んでる。ストッキングは転んだ事で破けてた。

「すいません…。
お店に遅れそうで急いでたんで…。
大丈夫ですか？」
下から俺の顔を見上げる。

「ああ、大丈夫だよ。
あんたは？立てる？」
可愛いい…。怒鳴って失敗したかな!?

「大丈…。
痛っ…。大丈夫じゃないみたい。
足捻っちゃったみたい…です。」
よろけて俺につかまった。