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6章:〜同棲〜 (1/9)

6章:〜同棲〜

風呂から戻ってきた百合はパジャマだった。


これは白黒のチェック柄。


「お待たせしました!」


ベッドに乗って俺を覗き込んだ。


枕に寄り掛かったままで右手を軽く上げる。


「アハッ!その合図、なんかイイですね!」


濡れた髪が艶やかさを醸し出している。


…人間だったら、どんなに嬉しい事やら…


この時既に、骸骨は彼女に惚れていた。


出会いから今日まで、彼女を見て考え、
どこからどう見てもタイプの子なのだ。


しかもその彼女は自分に好意を抱いている。


こんなにも運命的な二人なのに。


…何事故ってんだよ、俺…


今までで一番、自分に腹が立った。


「明日、日曜日ですから、先輩と一日中…」


風呂上がりのせいか、彼女は顔を隠し、
耳まで真っ赤になっている。


「こんな事言うの不謹慎ですけど…
先輩が人形になったから、今こうやって
ずっと一緒に居られるんですよね…」


嬉しい様な、悲しい様な顔をする百合。


俺はベッドを飛び降りてボードに向かう。


ペンを持って、彼女に言葉を伝えた。


「すきだよ 百合」


頑張って漢字も書いて、気持ちを伝えた。


「…せ、先輩…」


百合はベッドに座ったまま、子供の様に
わんわん泣き出してしまった。


「うっ…あ、あたしも…大好き…です…」


さっき、病室で見た涙とは全く違う、
とても綺麗な彼女の涙だった。
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大好きな君の傍で ©著者:陽

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