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451章:絵梨邦の周辺・痴漢の被害者なのにィ!!
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451章:絵梨邦の周辺・痴漢の被害者なのにィ!!
業を煮やし、まくし立ててしまった。
「…………成る程、傘の柄とかなら、段々お尻の割れ目に食い込んで来たり、脈打ったり………しないと………」
細い目の男の警官に、お尻に当たっていたものが、傘の柄などでない根拠を復唱されてしまう。
(信じられなァァァいッ!!)
無神経さに腹が立った。
(まるでェ………絵梨邦がァ………男性器《おとこのひとの》ォ、よく知っちゃってるみたァァァいッ!!)
性的な興奮が増すことによって、男の性器が勃起と脈動をエスカレートさせることは知っている。
(だけどそれはァ………勃起《お》っきくさせちゃってる男性器《の》ォ、見せられちゃったことォ、あるからァァァ!!)
関係のない警官にも、性の体験があるとは思われたくなかった。
(もうゥッ!!…………でもォ、見せられちゃったことォ、あるからァ………!!)
勃起男性器がどんなものか知っているのであり、絵梨邦自身、性の体験はないと、わざわざ言い訳するのもおかしい。
(もうゥッ、ヤァァァッ!!)
要は、警官に、自身の処女性が疑われたような気がして絵梨邦は気分が悪い。
「分かりました………あの、客観的な証拠、とかは………??」
これも、警官からすると当然のことであった。
「ッ!!客観的なァ、証拠ォォォ??」
絵梨邦は言葉に詰まってしまう。
(…………ひょっとしちゃうとォォォ??)
痴漢冤罪を、でっち上げていると思われているかもしれなかった。
「目撃者、いないようですから………衣服や躰に付着した………その痴漢の体液とか…………??」
同じような手口(押し付け痴漢)に何度も遭い、頭に来て警察署に駆け込んでいる。
(体液ィ、てェ??ときたまかけられちゃってたァ………アッ、精液《あれ》ェェェ??)
押し付けられることは日常茶飯にあっても、精液で衣服や躰を汚されたことは稀であった。
「あの、その付着した体液を拭いたティッシュでも、あれば………DNA鑑定で、動かぬ証拠に………」
もっともな話ではある。
(今日ゥ、かけられちゃってないしィ………かけられちゃってたってェェェ!!)
おぞましく、異臭を放つ液を吸わせたティッシュはすぐに捨てていた。
「あの、受理はしますが、証拠がなくては…………犯人の特定………難しいです………」
筋が通っているだけに悔しい。
(ッ!!スカートォ、ちょっとぐらいィ、ついちゃってるかもォォォ??)
気づいた。
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