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7章:すき ―その後―
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7章:すき ―その後―
吉井くんの実家は、飛行機乗るから。
みみ、すごく怖かったけど頑張って乗ったの。
あのあと、吉井くんと初めて両想いのキスした。
吉井くんはいつも乱暴で、みみの事いじめてばっかりだったけど…
ああやって抱き締めるときも、すごい力が強くって…
みみ、苦しかった!
でも、気持ちよかった。
やっぱり、みみはずっと吉井くんが好き!
もう、我慢しない!
ママは、泣いてた。
今度はママが、一人になっちゃうんだもんね……
でも、吉井くんならって、最後はにこにこ送り出してくれた。
ママ、待ってて!
お仕事が落ち着いたら、今度は吉井くんと一緒に地元に戻るから!
はぁ、疲れちゃった…
生まれて初めて、飛行機に乗って…
やっぱりダメだぁ、怖かったよっ……
荷物持って、言われた通りの出口に出たら、吉井くんが立ってた。
すぐ分かったよっ!
だって背が高いし、大きいから!
ああっ!
どうしよう…また怒ってる……
走って近寄ったら、びっくりした顔するんだもん。
『走るな!!コケるぞ!!』
やだなぁ、恥ずかしいよそんな大きい声でっ…
でもだって、ずっと会いたかったけど我慢してたんだもんっ!
また、腕がちょっと太くなったかな…?
もう、毎日お仕事してるんだもんね?
抱きつこうとしたら、荷物奪われちゃった!
『重ッ……!石でも入ってんのか!?』
もうっ!
いっつも誤魔化すんだから!
ああっ、待って…!
えっと……
これから車に乗って、吉井くんの実家に行くんだよねっ!
あっ、そういえばお土産忘れてないよねっ…?
ああっ、サンダルのストラップ、また外れちゃった!
『まってっ…!サンダルっ!』
吉井くんが呆れた顔で、振り返った!
『ったくよぉ……早く来い、グズ!!』
優しい顔で笑って、あったかくて大きい手、差し出してくれた。
ねぇねぇ、早く二人きりになりたいね…
ずっと、このあったかい手で、みみの事まもって…
みみだけの、吉井くんでいて…?
ねえっ!きいてるっ?
大好きっ、よしいくんっ!
終
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