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7章:すき   ―その後― (1/1)

7章:すき   ―その後―

吉井くんの実家は、飛行機乗るから。


みみ、すごく怖かったけど頑張って乗ったの。




あのあと、吉井くんと初めて両想いのキスした。


吉井くんはいつも乱暴で、みみの事いじめてばっかりだったけど…
ああやって抱き締めるときも、すごい力が強くって…

みみ、苦しかった!

でも、気持ちよかった。


やっぱり、みみはずっと吉井くんが好き!

もう、我慢しない!






ママは、泣いてた。


今度はママが、一人になっちゃうんだもんね……


でも、吉井くんならって、最後はにこにこ送り出してくれた。


ママ、待ってて!


お仕事が落ち着いたら、今度は吉井くんと一緒に地元に戻るから!





はぁ、疲れちゃった…


生まれて初めて、飛行機に乗って…


やっぱりダメだぁ、怖かったよっ……




荷物持って、言われた通りの出口に出たら、吉井くんが立ってた。

すぐ分かったよっ!


だって背が高いし、大きいから!


ああっ!

どうしよう…また怒ってる……



走って近寄ったら、びっくりした顔するんだもん。


『走るな!!コケるぞ!!』



やだなぁ、恥ずかしいよそんな大きい声でっ…


でもだって、ずっと会いたかったけど我慢してたんだもんっ!



また、腕がちょっと太くなったかな…?


もう、毎日お仕事してるんだもんね?


抱きつこうとしたら、荷物奪われちゃった!



『重ッ……!石でも入ってんのか!?』


もうっ!

いっつも誤魔化すんだから!



ああっ、待って…!


えっと……

これから車に乗って、吉井くんの実家に行くんだよねっ!


あっ、そういえばお土産忘れてないよねっ…?

ああっ、サンダルのストラップ、また外れちゃった!


『まってっ…!サンダルっ!』


吉井くんが呆れた顔で、振り返った!


『ったくよぉ……早く来い、グズ!!』



優しい顔で笑って、あったかくて大きい手、差し出してくれた。


ねぇねぇ、早く二人きりになりたいね…

ずっと、このあったかい手で、みみの事まもって…

みみだけの、吉井くんでいて…?


ねえっ!きいてるっ?





大好きっ、よしいくんっ!






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みみ ©著者:まお

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