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6章: 白薔薇 (1/15)

6章: 白薔薇




『トワ お前の勝ちだ』






秀二君がトワに話しかけた。






『勝ちってなあに?秀君トワ君と競い合いっこでもしてたの?』





天真爛漫な顔で花ちゃんが聞いた。






『競い合いっこか まあそんなとこだ』




『何が勝利の基準だったの?』







『…それは秘密』





『もう!秀君の意地悪』







そんな二人のやり取りを私は懐かしい気持ちで聞き流していた。





ただ花ちゃんに黒いワンピースは似合わないな





それだけははっきりと思った。









秀二君とトワが競い合ってた事が何なのか






私には何となく想像がついた。










それは






いかに自分が生きた証を残す事





どれだけの女性を幸せに出来るか









トワは一番美しい時にフリーズした。






自分の美学を徹底的に貫いた。






おそらく秀二君はその勇気に対してトワに負けを認めたんだと思う。

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狂ってた ラスト2 ©著者:弓

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