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9章:義務教育
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先生達に、取り押さえられたまま、校長室に連行された。
校長が別室で、中嶋から話を聞いていた。
校長が戻って来て俺に語り出した。
校長「中嶋先生から話は、聞いた。川田謝るんだ」
俺「何で俺が謝んねえといけねーんだ」
校長「中嶋先生は、お前の事を思って言ったんだ」
俺「先公なら何言っても良いのかよ」
校長「謝れえ!!」
俺「うっせえ、所詮、馴れ合いで、てめえの身守りてぇだけじゃねぇか」
島「川田、落ち着けや」
俺「おめえは、黙ってろ」
島「貴様」
俺を殴る、バスケ顧問の島。
俺「何すんだ、てめえ」
島「馬鹿野郎、黙れ」
そして島は、校長に話始める。
島「校長、川田が謝る必要は、無いと思います」
校長「何でだね?」
島「私は、話をしているのを隣で、聞いていました」
校長「それで」
島「私が、川田の立場で同じ事を言われたら、殴ったでしょう」
校長「何を言ってるんだ君は」
島「こいつの親は、ここで、一緒にたばこを吸っていた親父一人と言うことです。親父代わり等口が裂けても言っては、いけない」
校長「しかし殴ったんですよ」
島「それについては、私が謝罪します」
頭を下げる島。
島「おう、川田帰っていいぞ!又、気が向いたら学校来いや」
俺「…」
俺は、無言で頭を下げた。
あの根性論しか、語らなかった島に、感謝した。
義務教育という鎖。
誰もが経験する、義務教育。
教師は、絶対的に正義。
悪い生徒は、理由も聞かず悪になる。
それが、この時代の学校だった。
学校には、嫌な先生も居たりするが、恩師と呼べる先生も居たと思う。
そして、何より早くこの鎖を外して、自由になりたいと思っていた。
義務教育に嫌気がさしていたが、島と美和のお陰で学校も良いなと思った。
中2のある日の出来事。
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wild flower ©著者:ダディ
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