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8章:初恋 (7/7)

DOCOMOへ行くと、色んな携帯が並んでいた。

料金プラン等の説明を受け、携帯を契約しようとしたが、未成年の為、親の同意書が必要だった。

俺は、叔母ちゃんに連絡して来てもらった。

叔母「なに?勇次携帯買うの?」

俺「月額料金が高いから、やっぱポケベルにする」

叔母「急な時、連絡取れるから叔母ちゃん払ってあげるよ」

俺「大丈夫、小遣いで払うから、同意書だけお願い」

叔母「分かったよ」

そして俺は、広末涼子のポスターと一緒に、ポケベルをGETした。

早速玲に、ポケベルの番号を教えた。

電話帳に入れた、玲の番号1件のみのポケベルを見て微笑んだ。

その日の夜に、早速ポケベルがなる。

「テルシテ レイ」

その文字を見て、ガッツポーズをする俺が居た。

受話器を取り、玲に、電話をする。
ドキドキしながら、何度もコールを聞いていた。
何度目かのコールで電話に出た玲。

玲「もしもし」

俺「もしもし」

他愛もない話をする俺達。

時間を忘れ、お互いの話をする。

時間は、深夜になっていた。

そして電話を切り、窓を開け、たばこをくわえた。

ポケベルが鳴った。

「オヤスミ レイ」

その文字に、幸せな気分になる。
堪らず声をあげる。

俺「ヨッシャー」

隣の部屋に寝ている兄貴が怒鳴る。

兄「さっさと寝ろ」

今ならいつでも、想いを伝えられる携帯電話。
ポケベルだと時間差が、生まれる。
そのもどかしさが、想いを大きくする。

玲18歳大学一年生
俺13歳中学二年生

5歳上の玲に恋をした。
ショートケーキのイチゴのように、甘酸っぱい俺の初恋だった。


中学二年の秋の出来事。
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wild flower ©著者:ダディ

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