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6章:おとんの最期
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悲しんでる暇など、無いほど葬儀は、バタバタしていたと思う。
無事、葬儀と火葬を終えて改めて仏壇に手を合わせた。
婆ちゃんは、葬儀に参列させなかった。
息子二人も見送るのは、耐えられないと婆ちゃんを思って、俺達は、黙っていた。
知らなくちゃいけない事もあるだろうが、知らなくてもいい事もあった。
この頃の俺は、眼を閉じると、叔父の姿が眼に焼き付き何度もうなされていた。
電気も消す事も出来ず暗闇に恐怖を感じていた。
そんな自分を責めていた。
叔父に対して申し訳ないと思っていたが俺は、まだ中学二年生になったばかりの13歳のガキだった。
そして俺と兄貴は、たった二人の家族となった。
おかんを2年前に失い、そして今度は、おとんを失った。
そして、おとん亡き後、叔父にこれからの事を、相談したかった。
その叔父までも亡くした。
俺達に泣いている暇など無かった。
俺達には、寂しい時に甘えたりする事も困った時、無償の愛で助けてくれる親が居ない。
自分より先に亡くなると分かっていたが、こんなにも早く亡くなるとは、俺は思っていなかった。
唯一無二の親が俺達の前から居なくなった。
中学二年生の6月の出来事。
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wild flower ©著者:ダディ
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