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2章:#2 (2/34)




『澪?どこ?』

「もう家だよ。」


お風呂上がりにパックをしてると、案の定綾哉から電話があった。


『…そっか。』

「名前間違えるなんて、ドジだね。笑」

『うるせーよ。笑』


電話の向こうはまだガヤガヤしている。


『なぁ、今から会えない?
アルトくんとの事聞きたいし。
おまえ、今どこ住んでんの?』


少し鼻にかかった甘えた声。
酔ってる綾哉の特徴だ。


「アルトくんとは何でもないよ。
あたしのお客が可愛がってるのがあの人なだけ。

それにもうお風呂入っちゃったし、なんなら今パックしてるし。笑」






『それだけ?』


茶化したあたし。
ポツリと漏れた呟き。


「うん。今日も最初は三人でアフターしてたの。そしたら肝心のその人が呼び出されて二人になっただけ。」


綾哉は、まるで逃げ場を潰していくかのように一言一言迫る。


『なら、なんで黙ってた?
うちの従業員と繋がったんなら、普通は俺に言ってこない?』


酔ってるのは分かるけど、なんだかいつもの綾哉ではないみたいだ。


「……あたしたち今こんなだし、わざわざそれだけで連絡するのもなって思っただけだよ。」

『こんなって?こんなって何?』


いつもは余裕綽々の憎まれ口のはずが、今夜はやけに突っかかってくる。


『まぁ、いいや。あんまり深く関わるなよ。最近いい噂聞かないし。』


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Addiction U ©著者:結月 杏奈

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