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8章:東京事変 (29/29)




「ルブタン!ルブターン!
ねぇ、綾哉くんてけっこう稼いでんのかな?」


レッドソールを見てはしゃぐゆうひ。


「どうかな?知らない。」


カイリくんは、スーパールーキーって呼んでいた。


神々しいカイリくん。
本気でやってる綾哉。


あたしだけ偽者、着飾っただけの安い女だ。


近づけると思っていた距離は、
底辺のあたしなんかには埋まるはずもなく、不釣り合いな事だけは思い知らされた。


綾哉はずっとずっと遠くにいる。


ルブタンを履いても、惨めなだけだった。


「ゆうひ。あたしも会社辞めようかな。」

「どうした?いきなり。」


逃げ道を持っていて、なんの覚悟もない自分を恥ずかしいと思った。


あたしは綾哉に相応しい女になりたい。


《俺の女が売れないキャバ嬢とかカッコつかないから。》


___この時のあたしには、側に居てほしいと願う綾哉の言葉なんて響いてはいなかった。


なんて馬鹿だったんだろう。


なんて子どもだったんだろう。





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Addiction ©著者:結月 杏奈

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