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2章:モラトリアム (37/37)




「気になる?あの二人。」


綾哉は準備室を振り返る。


「まぁ、少しは。」

「あんな奴、やめちまえばいいのに。」


わざとらしい涼子の笑い声が聞こえた。


「おまえ、昨日言ったよな?
美嘉さんは今の関係で満足なのかなって。

彼女じゃなくても、美嘉さんは求めればいつだって俺に会える。白昼堂々とね。

おまえは彼女なのに、秘密にしないといけない関係で満足なの?
おまえらが付き合ってるっていう事実は、二人の中でしか成立してない。

そっちの方がよっぽど曖昧なんじゃないの?」


綾哉の言っている事は、きっと正論なんだろう。
何も言葉が出なかった。


「高野より、もっと早く出会いたかったよ。」


綾哉はそう呟いて、ひとり渡り廊下を歩いていった。


あたしは黙ってその背中を見送った。

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Addiction ©著者:結月 杏奈

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