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7章:†青い瞳の島人(シマンチュ)†
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出来た!
南の島のお姫様♪
う〜ん、ま、こんなもんでしょ?
この姿見、間に合わせで買った安物だが、鏡は処分に困る。
結局使ってる。
部屋を出る。
私の部屋の入り口は、殆ど玄関の上がり框。
ロッキーの靴が無い。
ミルフィーが来た。
『あ!止めてよ!
爪引っ掛けないで!』
{んにゃん♪}
『ミルフィー、ちょ、ちょっと止めなさい!』
{ふにゃん♪}
『ミルフィーユ!』
{んにょ!}
止めた。
ドレスの帯が気になって気になって。
そっか、コヤツ
ミルフィーユ!
と呼ぶと、叱られてる事を理解するのか。
面白いにゃんこ。
薄い生地なので、爪を立てられたら適わん。
琉斗の部屋と、私の部屋の鍵を掛けて、リビングに行く。
ロッキーは何か飲んでくれたのか?
あ、グレープフルーツを食べたようだ。
ミルフィーの水を取り替える。
餌は……
『ミルフィー、これで足りるよね?』
{………}
仕方ない、足してやるか。
『この位で足りるよね?』
{………}
足りないようだ。
結局、容器を満タンに。
『これでいい?』
{んにゃ!}
なんだかおっきな態度!
猫を飼育されたご経験をお持ちの皆様には、ご理解を戴ける事だと思うが、猫は鳴き方を変える事で意思表示をする。
本当に興味深い生き物だと思う。
猫の額、等と馬鹿にしたモノじゃない。
犬は確かに利口な動物だが、時として、猫の方が利口なのでは?
と思う節が有る。
ただ、猫には服従する、と言う遺伝子が乏しいだけ。
が、しかしその大昔は、猫と犬は同じ種族だったようだ。
猫がなに気に尻尾を振るのも、その時の名残らしい。
そう言えば、あの、名前の無い喫茶店に居た黒猫は、お手とお代わりと、最終的には伏せと、お預け迄覚えた。
が、お預けと言って、待つのはほんの僅かな時間で、こっちがちょっとでも目を離せば、澄まして食べていた。
わんこだったらちゃんと待つのに。
でも、にゃんこの方がお馬鹿だから、ではなく、習性の違いのようだ。
と、下らない事をつらつらと。
お店に行かなくちゃ!
ん?サンルームの洗濯物、お客様から見えたら大変だ!
多分見えないとは思うのだが、一応シェードを下ろそう。
翔に手を合わせる。
翔、おいで♪
待ってるよ……
《煌璃》開店!
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