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7章:†青い瞳の島人(シマンチュ)†
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今日、いよいよ煌璃がオープンする!
昨日は午前中から、小貫シェフと海斗が来て、私も半分邪魔をしつつ、シチューやカレーを煮込んだ。
翔、オープンするよ。
見守ってて。
翔にお線香をあげた。
お店の隅に、小さなテーブルと2脚の椅子を置いた。
翔と流矢の席。
テーブルにはアルコールランプを置いて、お皿の上に、折り畳んだナプキンを載せた。
お客様から見れば、単なるレイアウト。
でも、翔と流矢の席。
『りぃ、飯炊けたぞ』
と凪が言った。
キッチンに行くと、足付きの小さな器に、炊き立てのご飯をこんもりとよそう。
小林さんから戴いたお米は、凪が言った通り、本当に美味しい。
このお米はちょっと高級過ぎるが、もう1ランク下のお米を、小林さんの所から仕入れて、煌璃で使う事になった。
それから、野菜は、樋口ストアーに毎日配達して貰う事にした。
昨日の土曜日、凪はお店、私はレッスン、蓮と芳樹も仕事だったのだが、有弥と幹耶、そして、ルイとジンとロッキーで、手分けして、ご近所一帯に、お食事半額クーポンを配った。
ルイが急遽決めた。
あの怪しかったお店、ストロベリーフィールズを開店する時にも、そうしたようだ。
ご近所に挨拶回り。
ルイ以下は、1人ずつで回ったが、有弥と幹耶は一緒に。
有弥は、どうもお子ちゃまに見られるらしく、行った先々で、お菓子やらお小遣いやらを貰って帰って来た。
幹耶の方が年下。
でも、幹耶は大人のオーラが有る。
施設に勤めるようになって、益々そうなった。
有弥は何故か、子供。
童顔と言えば確かに、童顔。
でも、それ以上に話し方。
とにかく、有弥はお年寄りや、おじ様おば様に好かれる。
それで、数々の戦利品を持って帰って来たらしい。
しかし、金子食堂には誰も行かなかった。
ジンもある程度の事は解ってるし、ルイもカウンターから様子を見て知っていた。
何よりも、凪が、あそことは付き合わない、と宣言した。
不思議なモノで、凪が熱くなればなる程、私は冷めて行く。
が、しかしあの食事のマナーでのご来店は、勘弁して欲しい。
マナーなんて言うと大仰だが、お箸で食べようがなんだろうが構わないが、とにかく汚らしい。
それに、大声で嫌みを言ったり、命令口調でモノを言ったり。
挙げ句煙草が箸休めだし。
冗談じゃない!
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