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4章:4.Hikaru Ⅱ (16/16)




私はヒカルから新しい
ケータイをもらい
カスミのアドレス帳を開く。


電話にするか
メールにするか、
そんなことで悩んでいると
玄関のチャイムが鳴った。



ピンポーン

ピンポーン



ヒカルは玄関に向かおうとする
私を制して穴から外を除き
ガチャリと扉を開けた。



「・・ヒカルくん
やっと戻ってきたんだ。
カレンはいますか」


扉の向こうから聞こえる
トーンの低い聞きなれた声。



「カスミ!中にいるよ!
今行くから少し待ってて」


ヒカルは無理やり中に
入ってきたカスミを止めず
私たちの様子をジッと見ていた。



「カレン!カレン!
やっと会えた!
どこに行ってたの!ねぇ、
ちょっと話そう。
外に出られる?」



「うん、大丈夫だよ。
外行こっか。
ヒカル、ちょっとカスミと
お茶してくるね」


「・・・分かった
あんまり遅くなるなよ。
何かあったらすぐ連絡しろ」


「ありがとう!」


私はヒカルの了承を得て
カスミの手を引き外に出た。



見慣れた景色が久しく
感じる。
いつも歩いていた道なのに
初めて歩いた時みたいに
新鮮で空気が澄んでるみたいだ。


「カレン・・」


機嫌良くニコニコと笑い
歩く私とは対照的に、
カスミは眉間にシワを寄せ
私をジッと見つめる。



「どうしたの?カスミ。
なんか機嫌悪い?
連絡取れなくてごめん・・
ちょっと色々あったんだけど
もう大丈夫だから」


「サキの家行こう。
ちゃんと話そうよ。
サキもアンタのことずっと
心配してたんだよ」


「・・・うん」


私はスタスタと歩くカスミ
の背中をぼうっと、見つめ
大人しくついて行った。

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3 ©著者:Arisa.

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