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7章:第四回めのお祓い〜事故の話 (13/14)

数日後、出勤時にソワカと事件現場の大通りを見に行きました。




前まではなんか気持ち悪くて、避けていた道でしたが、気のせいかもしれないけど、クリーンになったような気がしました。




このお祓いがきっかけで私は、あることに気づかされました。




『救い』と『悟り』の違いについて。



ソワカは真実を見抜く力がある人です。




真実が悟りだとするならば、悟りでは生きている人間を、救えるとは限らないこと。



むしろ、悟りは生きている人間には残酷なこともあること。




霊能力がないお坊さんは、果たして、人の役に立てないのか?



いや、そうじゃないと思います。



例えば、悲しむ御遺族の方は、お坊さんを、霊能力があるなしで見てるのではなく、お坊さんがお経を唱え、御法話をしてくださって、心の拠り所を見つけることができたならば、それは御遺族にとっては『救い』であると思います。



人間の外側には『救い』が必要で、人間の内側にある魂には『悟り』が必要な気がします。



だから、ソワカの力も必要であり、私みたいな霊能力のないお坊さんも必要があるんじゃないかなーと思ってみたり。




私もお祓いに携わり続けてきて、だんだんと思考が変わって来たなぁーと思いますが、今でもこれだけは言えます。




誰かに前世がこうだとか、霊がいるとか、霊感があるとか言われても、信用しません。





ただ、ソワカとイタコちゃんの力だけは信用しています。



霊感コンテストがあったとして、この二人だけが、霊能力者100人と違う答えを言っても、私はこの二人を答えを信用します。



基本信じない私が、信じるのだから、本物でしょうと、勝手に信じているだけですけどね。



これだけ、ありえないことを目の前で見せられたら、信じるしかないでしょうーよ(笑)
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ゼロ(霊)の世界 ©著者:アール

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