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4章:語らい (1/4)

4章:語らい

片言の会話を交わしながら十分ほど歩くと、彼の行きつけのバーに着く。

そこには女性の店員が二人いる。


「いらっしゃい、スーさん。なんか浮かない顔をしてるね」

顔なじみの店員が、優しく彼に声を掛ける。


「女の子を連れてくるなんて、珍しいじゃない」


もう一人の店員が、気にすることもなく声を重ねる。

四・五人いる客の中には、かすかに笑みを浮かべる者もいる。

このバーでは、顔見知りが多いのかもしれない。


「そこで会ったんだ。お酒を飲んだら、悩みをごとを聞いてくれそうな気がしたから...」

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赤い果実 ©著者:香澄怜良

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