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30章:ヒデさん
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ヒデを帰らせた後、
部屋に戻った時
自然と涙が出ていた。
本当に嫌いだった。
ヒデに触られた日は、
特に念入りに体を洗っていた。
なのにヒデを
出禁にはできなかった。
その理由は、ヒデは幼い頃、
親が離婚し、母親に育てられたが
母親が彼氏をよく家に連れ込んでいて居場所がなかった。
高校は行かずに職人の道を選び
一人暮らしをしていたらしい。
地元には悪い友達が多く
関係が上手くいかず
20歳の時、友達を全員切って
一人で東京に上京して働いた。
東京に来て出来た彼女には
浮気ばかりされて、
何度も別れを繰り返した。
けど、7年続き結婚しようと話していた時
ある日、帰宅したら彼女の荷物無くなっていて
その時から音信不通になったらしい。
その話を以前に
悲しそうな顔をして話してくれた。
音信不通になって3年。
仕事ばかりで出会いも特に無く
一人ぼっちで過ごしてきて
れいかに会えたから
今は楽しい。
と言ってくれていた。
態度悪くて強がりのヒデが
悲しそうな顔をしているのを
その時初めて見たから、
私も悲しい気持ちになった。
だから、私はヒデの事がどんなに大嫌いでも
出禁にするのは
またヒデを一人ぼっちに
してしまうような罪悪感に駆られて
できなかったのだ。
だから、
耐えた。
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No1風俗嬢に変貌した私… ©著者:まな
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