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8章:8


気がつくと遅刻寸前で、急いでシャワーを浴びてメイクもそこそこに会社に向かう。

仕事は相変わらず忙しくて、あっという間に時間は過ぎる。
お昼の時間がずれ込んでしまい、ゆりちゃんに会う事もできなかった。

今日の分の仕事が終わりそうな頃、携帯を見るとゆりちゃんから

『昨日の話が聞きたいところだけど、まだ仕事だよね。
落ち着いたら飲みに行きましょう。お疲れ様。』

葵さんからは

『仕事行ってきます。鍵の手配しておいたから週末には届くよ。』

と来ていた。
一服をして、少しだけ書類を眺めて会社を出た。
相変わらず時間は遅くて、私はタクシーに乗り込んで帰宅した。

明日が終われば仕事も落ち着くし、明後日は金曜日。

携帯を開いて

『本当にゆりちゃんの部署に異動したい。疲れた!!
金曜日は遊んでね(>_<)』

と送ると、返事はすぐに来た。

『今日もお疲れ様でした。もちろん、そのつもり!』

と返ってきた。
葵さんには

『今帰ってきたよ。鍵の手配ありがとう。頑張ってね。』

と送った。
シャワーを浴びて、缶ビールを開けて。
ベッドに入っても葵さんから返事はなかった。
昨日のフォローというやつだろう。

フォローの内容なんかを考えていると眠れなくなりそうなので目を瞑る。
頭の中を仕事と週末に切り替えてなんとか眠りにつくことができた。
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戀の糸 ©著者:elephant

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