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20章:†翔と凪、そして……† (2/10)

火曜日。何時もの明け方のロータリーに向かう。

群馬県の温泉郷の峠に行く事になった。

蓮はあんな事言ってたけど、翔の本心ってどうなんだろう?

凪の事も、翔の事も、考えると気が重い。

しかも、今日は温泉郷に行くって。

行った事無い場所。

まぁ、峠には変わり無いんだけど。

ロータリー、みんな居る。

見た目普段と変わらない。

車を近づけると、3人ともこちらを向いて手を振った。

CR-Xの後ろに停めて、車を降りる。

『おはよう、お待たせ!』

そう声を掛けると

『おぅ!なんか飲むか?』

と翔。

『うん、じゃ珈琲』

と言って、百円渡そうとすると無視された。

すると蓮が近寄って来てコソコソと

〔今日アタシと凪でちゃんとセッティングするから、頑張んなさいよ〕

と言った。

セッティング?何の事だ?

そう思い凪を見ると、半分呆れた様な、半分諦めに近い様な表情をしてる。

〔大丈夫!昨日ちゃんと凪と打ち合わせしてあるから〕

一体何を打ち合わせしたんだ?

翔が缶珈琲を買って戻って来た。

『お前、これだろ?』

と私の好きな珈琲を渡す。

『ありがとう、ゴチです』

と言ってタブを起こして一口飲んだ。

『じゃ、そろそろ行くか?』

と翔が言うと、みんなそれぞれの車に乗り込む。

香名伊山。北群馬に在る温泉郷。

この温泉郷は、いきなり市内の中心部の様な場所から山が始まって、階段で土産物屋を散策して行く、ちょっと特徴的な場所。

そこからだとかなりの勾配が有るし、車じゃ行けないので、車道は別ルート。

私は何時もの様に翔の後ろに着く。

国道を県庁に突き当たる迄ひたすら真っ直ぐ。

そして県庁に突き当たったら右折。

そうすると、香名伊山の在る鮎川市に着く。

しかし、凪と打ち合わせ迄した蓮のセッティングって何だ?

そんな事を考えながら、まだ明け方の国道を、ゆっくりと、でも制限速度はとっくにオーバーしてる80㎞の速度で走る。

やがて県庁を見て、右折。

そして、日本のど真ん中と言われてる交差点を通ると、いよいよ峠へ。

ただ、翔に着いて来ただけだったので、気づかなかったけど、何時の間にか峠に入ってた!

緩やかなカーブ。でも結構勾配は在る。翔がペースを上げる。凪がアウトからレビンを抜いた。

ダメ!攻める余裕なんて無い。
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Skyline ©著者:Jude(ユダ)

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