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10章:〜割れた鏡〜 (2/12)

 不思議な事の続いた三日間だったが、その後は特に何事も無く、何とか試験も無事終了。今度の試験は来年に入ってから。取り敢えず、今回はまぁまぁの結果で終わったが、次回の試験はそうも行くまい。

バイトも約一ヶ月のお休みを貰い、バンド仲間とも連絡を絶っていたが、いよいよ今日からバイトに復帰する事になった。

とにかく、有り難いバイトで、我が儘を最大限に聞いてくれる。少し早めに行こうと、部屋で着替え始めると

『お姉、ミュウ姉から電話!』
とドアの向こうから妹の声がした。

私は上半身はブラウスで、下半身はジャージと言う、何とも奇妙な姿で階段を下り、玄関の側に在る電話に向かった。

しかし、何故電話は玄関にあるんだろう。こんな時に不意の来客でもあったらとんでもない。
『もしもし?お待たせ』

〔りい!オヒサ!今日からバイト行くんでしょ?〕

そう、ミュウともご無沙汰だった。

『うん、今から行くつもりで準備中。どうしたの?』

とにかく、今の私は誰にも見せられ無い奇妙な姿で居るわけで、長話はしたくない。

〔今日さ、みんなで押しかけようと思ってんのよ!でね、神崎さんも来るって〕

神崎さん?

『あんた達は解るけど、何故神崎さん迄?』

〔あんたが引き篭ってた間、私達何度か神崎さんとご飯行ってるのよね〕

へぇ〜……付き合いがあったんだ。

〔それで、りぃが復帰する時、またみんなで行こうって事になってたのよ〕

『そうだったんだ。じゃ、明日どうせ日曜日だから、少し遅めに来て』

〔了解。じゃ、神崎さんやみんなと待ち合わせて、8時頃に行く〕

と言う事で電話は切れた。

私は、誰もお客を喚ばなかっ
た玄関に感謝しながら、急いで自分の部屋に戻る。

ジャージを赤いチェックのスカートに穿き替えると、ハイソックスを穿いた。スカートとお揃いのジャケットを羽織る。

バッグを持ち、階段を下りると、妹がキッチンから出て来た。
『あれ?お姉出掛けるの?』
『バイト!ご飯済ませて来るって言っといて』

最近妹は大人しい。と言うか、もうすぐ入試だった。

足が無いので仕方なくタクシーを呼ぶまぁ、普段の日はどんなに待っても10分足らずでやって来る。

母も勤めていたので、妹が一人になる事もあり、私は外側から玄関に鍵を掛け、庭で待つ事にした。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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