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9章:〜リボンのお嬢さん〜 (2/10)

 すっかり忘れてた!父はもう夢の中だが、母しっかり起きていた。が、しかし

『お帰り、今日ご飯済ませて来たんでしょ?』

何故知ってる?

『うん、食べて来ちゃった』

と恐る恐る言うと

『りかから聞いてたから特に用意してないけど、カレーだから食べるなら温めてお上がりなさいね、じゃ、先に休むね』

母も時々ビールを飲む。キッチンのテーブルには、ビール瓶とグラスが置かれてた。

『高校の時のお友達と一緒だったんですって?』

???

『りかがそう言ってたから。久々だったんでしょ?みんな元気だった?』

『う…ん元気だった……』

ほろ酔い加減の母の顔が、段々伊藤博文に見えてきた。

『ん?なによ、どうかしたの?私先に休むよ、あんたも早めに休みなさいね』

そう言うと、テーブルの上のビール瓶とグラスを片付け、母は奥の寝室に行った。私は冷蔵庫から麦茶を出し、コップに注ぐと、それを持って2階の自室へ。隣の部屋は、明かりも消えていて、妹はもう眠ってる様だ。

部屋のドアを開け、照明のスイッチを入れる。部屋が一気に明るくなる。何故か部屋のカーテンがきちんと閉まってた。

ふと机に目をやると、何か紙が置いてある。良く見れば、それは妹からの書き置きだった。

《お姉、お帰り!どうせ遅くなると思ったし、電話入れられそうも無いと思ったから、パパとママには適当に言っといたよ。

んでさ、今日サンリオショップ行ったらね、キティーちゃんが一人ぼっちで泣いてたの。だから明日迎えに来るねって約束して来ちゃった!》

ふざけんな!¥¥¥¥¥

何がキティーちゃんだ!こうなると恐喝だ!

全く以って怪しからん!

余程隣の部屋に乗り込もうと思ったが、とにかく時間帯も時間帯だし、親に知れるのは非常にマズイ。

私は煮え繰り返る腹の虫を抑え、取り敢えず部屋着に着替えると、化粧を落とそうとドレッサーの前の椅子に座った。

あまり皮膚が丈夫じゃないので、もう既にヒリヒリしてる。閉じられていた三面鏡を開き、台の上に有るコールドクリームを顔中に塗りたくると、ティッシュを指に巻き付け、化粧を落とし始めた。

とにかく、今日はもうクタクタだった。もう何も考える余力も無かった。ただ、ボーッとしながら、ティッシュで顔を擦っていた。三面鏡も気にせずに。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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