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7章:〜鏡の住人〜 (2/10)

 珈琲が運ばれて来た。神崎と私のカップには、お代わりが注がれる。ミュウとトッシュは砂糖もミルクも入れていたが、キラとザムはブラックのまま飲んだ。

そしてザムが言った。

『学食の珈琲より何倍も旨い!』

当たり前だ。そもそも学食と比べるなんて失礼も甚だしい。

『ネェ、ところで二人で何の話ししてたの?』

ミュウが意味深な笑顔で、神崎と私を見比べる。すると私の代わりに神崎が言った。

『実は、合わせ鏡の話しを』

『え?合わせ鏡?』

ミュウが目を点にしたが、あとの三人も私を疑う様な目で見る。

『りぃ、あんた気は確か?そんな事今聞く話しじゃないでしょ?神崎さんにだって悪いよ、せっかくショーやってたのに』

え?私?

『あ、いえ聞いて貰ったのです、私の話しを』

神崎が焦る。

すると4人は更に驚いた表情で神崎を見る。神崎は何ともバツの悪そうな顔をする。そして、私に助けを求めてる。

私が話して良いのだろうか?

そう迷ってると、神崎が頷いた。つまり私から話して欲しいらしい。

『あのね、神崎さんから、合わせ鏡の中の世界について聞いてたの。ほら、よく言われるじゃない13枚目の合わせ鏡って』

すると、神崎の立場が立場だからか、4人とも興味を引かれたらしい。

『ね、あの話しって本当なんですか?』

ミュウが神崎に喰いついた。

『そう言や前、ちょっと霊感のある奴が居て、そいつも13枚目の話しをしてた。ずっと後ろ姿しか写って無い筈なのに、一カ所だけ違ってたとか言ってたな』

トッシュもどうやら、こう言う話しが好きな様だ。

『あ、俺も何かの雑誌で写真観た事がある。一カ所だけ本人の顔がこっちを向いてたんだ。初めは合成かと思ったんだけど、記事を読んでる内に寒気がした』

キラもこんな事を言い出してる。

『それって目が合うとヤバいって話しじゃね?』

ザムは食べるのも早いが、珈琲をゆっくり飲むと言う事も苦手の様だ。

『はい、確かに目が合うと危険ですね』

神崎のその言葉に、みんな恐怖に息を呑むみながらも、次の言葉を待ち侘びていた。

『でも、私の場合、自分の顔を見ると言うより、そこに出入口を見つけるんです』

『出入り口?』とミュウ。

『鏡の中、行った事あるんですか?!』

トッシュの質問に、みんな真剣な顔で答えを待っていた。
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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