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6章:〜合わせ鏡とドッペルゲンガー〜
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『また会えたなんて、嬉しい!もう会えないかと思ってましたぁ!』
そう言いながら、私の隣に座った。
『りぃ、何してたんだ?せっかくのショー、全然観なかったのか?』
キラ達もやって来た。
『あ、これ私達のバンドのメンバーなんです』
ミュウは神崎にそう紹介した後、三人に
『昨日の名刺の占いの神崎先生だよ!』
と紹介した。
『そうなんだ、あ、俺、田村敏行です。トッシュって呼んで下さい!』
と軽く頭を下げる。
『神崎竜司です。ヨロシク』
神崎が右手を差し出した。トッシュは少し照れながら、握手に応じてる。
『南雲彰、通称キラと呼ばれてます。よろしくお願いします』
『こちらこそ!』
キラは、神崎目を真っすぐ見ながら、握手に応じた。
ザムは、少し戸惑いがちに
『俺、堀越 勲です、あ、ザムです、よろしくお願いします』
『よろしくね』
ザムは、握手が苦手なのか、ちょっと顎を突き出し、会釈をするかの様な動作をしながら、神崎の手を軽く握っていた。
『せっかくですから、一緒に珈琲でも飲みませんか?お近づきの印しにご馳走させて下さい』
『え〜!良いんですかぁ〜嬉しい!』
ミュウはご機嫌だ。
『あ、いやこの人数ですから』
キラが躊躇する。
『いいじゃないですか?せっかくこうして知り合えたのです。これも何かのご縁なのです』
そんな言い方をされると、つい納得してしまう。
『じゃ、失礼します』
と最初に椅子に掛けたのはトッシュだった。それに続いて、キラが
『せっかくだから、お言葉に甘えようか』
とザムに言って、そのテーブルの最後の一つの椅子に掛ける様に促すと、自分は隣のテーブルから空いてる椅子を持って来て、それに掛けた。
『ブレンドを四つ追加して下さい』
神崎が屋台に向かって言うと
『はい、ブレンド四つ追加ですね!』
と中から元気な声が聞こえて来た。
『アイス珈琲、と言いたいのですが、本当に美味しい珈琲は、ホットの方が味わえます。それに、アイス珈琲は日本だけなんです』
私も、誰も知らなかったので、感心しながら互いの顔を見合わせていた。
『あ、そうだミュウ、占って貰いたかったんじゃ?』
トッシュのその一言に、急にミュウが真っ赤になる。なるほど、占いはどうやら恋の行方と言う事だったのか。
『あの、後で……』
ミュウが小声で言った。
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