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6章:〜合わせ鏡とドッペルゲンガー〜 (2/7)

『こんな凹凸なんて、単なるデザインとしか考えられない方が殆どでしてね。恐らく、昨日のお友達も、何も気づかれてないのではないですか?』

その通りだ。ミュウは昔から好奇心が強く、疑問に感じればそのままに出来ない性格だった。そのミュウが、名刺について何も言ってない。

『恐らく、単なるデザインとでも捕らえ、気にされなかったのかも知れません』

確かに。

『この13枚目と言うのは、合わせ鏡の事なんですよ』

合わせ鏡?

『ご存知ないですか?鏡を合わせると、その鏡には永遠に同じ世界が続きますよね?でも、手前から数えてちょうど13枚目、その世界の事です』

ハァ……

なんだか一気に力が抜けた。

その話しなら勿論知ってるが、大の大人が、しかも自分の名刺にそんな事を真面目に付け加わるなんて、その発想自体出来なかった。

確かに、まだ小中学生の頃は、合わせ鏡は呪われるだの何だのと、自分達で勝手に話しを膨らませ、怖いモノ見たさで母の三面鏡を何度も覗いたが、結局何時も同じ画面が永遠と続くだけで、その内興味も無くなっていた。

まさか、こんな事だったなんて、この人、頭は大丈夫なのだろうか?

『やはり、私は可笑しいでしょうか?』

神崎の悪戯な笑顔が消え、私の様子を伺う様な表情になった。

『やはり、そうですよね。いくら占い師だからと言って、大の大人がこんな事を真面目に語るのは、頭が可笑しいか、かなり常識はずれの変わり者、と白い目を向けられても当然かも知れません』

さっき迄の自信たっぷりの満面の笑みが消え、イジケモードになっている。

『誰にも理解されなくて当然なのです。やはり、私は頭が可笑しいのです』

完全にイジケ始めてる。

『兼がね自覚はあったのですが、昨日、あなたをお見受けした時に、あなたでしたらきっと共感して頂けるのでは?そう思い、声を掛けさせて頂いたのです。あ、決してあなたも可笑しいと言う事ではありません』

???

確かに、霊感の強い人になると、霊感のある人物を判断できるのは知っている。だから恐らくこの神崎も、かなり霊感は強いのかも知れない。

が、しかしいくら同じ持ち合わせがあったとしても、鏡の世界なんて、どう理解すれば良いのか。

『やっぱりそうですよね?』

あ、しまった、この男には私の考える事が解るんだっけ。

明鏡止水!

そんなの無理だ………
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鏡からの使者 ©著者:Jude(ユダ)

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