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3章:〜占い師〜
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『ふ〜ん、リボンかぁ……つか、私も殆ど一緒にステージから下りたのに、全然気づかなかった』
ミュウはテーブルに置いた名刺を見る。
『ここんち、餃子も旨いんだな!』
ザムはもう殆ど完食してしまいそうだった。
段々お客も引けてきた。店の女性が、あちこちのテーブルから、空いた丼や皿を下げている。
一仕切りそれが済むと、私達の所にやってきて
『他にご注文ありますか?』
と聞いた。どうやらそろそろ店を閉めるみたいだ。
『どうする、まだ何か喰うか?』
トッシュがみんなの顔を見たが、みんなもう充分。
『俺らはもう良いです』
そう告げると女性は
『ごゆっくり』
と言って、まだ食べている他のテーブルに行った。
『もう、お店閉めるみたいね』
私が少し食べるペースを早めると、ミュウもそれに倣う。男子三人はもう食べ終わってた。
『美味しかったぁ!』
ミュウが、箸を置く。
『うん、美味しかったぁ!』
私も箸を置いた。
ふとカウンターを見ると、あの三人組の女の子達が、レジで会計をしてる。やがて、三人共支払いを済ませると、こちらにやって来た。
『あの〜、今度何処でライヴやるんですか?』
勿論、この3人、キラ以外は眼中に無い。
『いや、俺ら学生だし、次はまだ決めてないんだ』
そうキラが言うと
『じゃ、何時も何処のスタジオ使ってるんですか?私達も、バンドやってるんですぅ』
『ん〜、特に決めてないなぁ……なかなか予約取れ無いしね』
すると三人は酷くガッカリした様子だったので、嘘も方便とばかり、私が言った。
『ライヴやる時は、佐久間楽器か、菊屋楽器の掲示板に載せるから、是非観にきて!』
と言うと、私の顔を見て話は聞いたが、すぐに真向かいのキラにその視線を向けて
『是非行きます!』
『頑張って下さい!』
『楽しみにしてます!』
と口々に行って去って行った。
『じゃ、俺らも行くか?』
キラがそう言って立ち上がったので、みんなも立ち上がり、靴を履くとレジに向かった。
『別々でお会計?』
『はい……』
みんなそれぞれに代金を払い、私とミュウは折半に。
車に戻ると、もう11半。父は多分、呑んで寝てる。
が、しかし母は絶対に起きてる!
やれやれ。
何言われるかなぁ……
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