5章:〜ミサト〜 (2/6)

タクさんがいつも定位置としてる裏通りに、ニューハーフ(？)のバーが在った。

とは言っても、タクさんの話しでは、皆さん一物はお持ちだとか………

しかも、年齢を聞けばそれなりで、明るい所では決してお会いしたく無かった。

確かに皆さん、とてもフレンドリーで、店の前を愛犬と共に通ると、わざわざ店から出て来るお姉様(？)迄。

『ね〜え、プーちゃんが来たわよ〜』

外で客引き当番に当たっていたお姉様が店の中に声を掛けると、店からはぞろぞろと、妖艶なお姉様方が登場。

『ま〜ぁ、プーちゃんったら、今日はおリボンなんて着けちゃって』

『良く似合ってるわ』

『あら？プーちゃんシャンプーの良い匂い』

『やっぱり洗い立てのモコモコのわんちゃんって最高よねぇ』
とまぁ、いつもこんな調子。普段の彼等、基、彼女達が如何なるキャラかは知らないが、いざ店に入ってしまえば、こんなキャラに切り替わる。