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2章:雨の夢
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「雨降り小僧…なんだ」
泪はそう言うと、ゆっくりとキャスケットを脱いだ。
瞬き一つする間に、泪の姿は変わっていた。
胸元まで番傘に包まれた、着流し姿。
傘は二節ぐらい裂けていて、そこから青い髪と青い瞳が覗く。
「だからね、雨…あんまり嫌いにならないで」
カランと下駄が鳴って、泪はまた隣に座った。
「真実ちゃんなら、雨に負けたりしないでしょ…もう」
泪。
雨の妖怪。
大嫌いだった雨。
でも泪が。
雨が。
全てを流してくれたから。
「嫌いじゃないよ」
見方が変わった。
泪のお陰で。
「…良かった」
私は立ち上がり、店を出る。
嫌いなものも、憎らしいものも、苦手なものも、まだまだたくさんあるけれど。
見方を変えれば、それはもしかしたらとても大切なものになるのかもしれない。
かけがえのない、愛おしいものになるのかもしれない。
「じゃあ…またね」
この、泪のように。
「うん」
傘からにょっと突き出している手を、小さくひらひら振っている雨降り小僧。
その光景に小さく笑うと、私は泪に背を向けて歩き出す。
扉をくぐると、雨は止んでいた。
さぁ、私を始めよう。
まずはありさに会いたい。
会って謝りたい。
そしてちゃんと伝えたい。
“友達になってください”。
拒否されたら?
気持ち悪がられたら?
いいじゃないか、失敗したって。
大丈夫、きっとまた雨は降る。
そしてその雨は、必ず止む。
私は、私のままに生きよう。
さぁ、私を始めよう。
雨は止んだ。
第二話 雨の夢 <完>
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宵闇の夢 ©著者:柚木
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