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5章:初潮
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どうしよう。
どうしよう。
考えろ。
考えろ。
受話器を手に取り
ダイアルを押した。
何コール目かで
『もしもし』と明るい声が聞こえた。
泣きそうになりながら
『ましろです』と言った。
今にも消え入りそうな声で
『パンツに血が付いててね、
ましろ病気になっちゃったかもしれない』と言った。
そしたら大きな声で笑って
『今から行くからおうちに居るの?』
と言われて電話が切れた。
何で笑っているのだろう?
大きな病気になっちゃったかもしれないのに。
なんか拍子抜けした。
大きな溜め息を吐いて
待っていると
10分もしないで
待っていたその人は
幼馴染みの娘あきを連れてきた。
この人は
私達家族と家族ぐるみの付き合いで
母より少し年上。
結婚を期に新潟から
地元に引っ越して来て
母の家の隣に住んでいた。
私の祖母はこの人を娘の様に可愛がっており
母達三姉妹も『お姉ちゃん』と呼んでいた。
私と同い年で幼馴染みの娘あきと
六歳年上の男の子まさお兄ちゃんが居た。
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泥沼。(仮) ©著者:ましろ
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