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16章:〜距離〜
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「これ可愛いー!!!」
「んー?どれどれ」
「これ、これ!」
私たちは有名なアクセサリーのショップにいた。
たまたま通った時に新作が出ていたのだ。
「すみません、これ出してもらえますか?」
中島さんが店員さんを呼ぶ。
「こちらになります」
ネックレスを差し出され、中島さんがつけてくれた。
「ほんとだ、ゆりあちゃん似合うね」
「ほんと、よくお似合いです」
店員さんもべた褒め。
「これと同じシリーズで他にはなにがあるの?」
中島さんが店員さんとなにやら話している。
私はつけてもらったネックレスを眺めていた。
「ゆりあちゃん、他にブレスレットとピアスがあるんだ」
「あ、ほんとだ。かわいい〜!」
「じゃあ、全部お願いします」
「えっ!?」
中島さんは既に店員さんにカードを渡してしまった。
「俺からのプレゼント」
「でも・・・」
「俺があげたいと思って買ってるんだ。ゆりあちゃんに喜んでほしいんだ」
思わず中島さんに抱きついていた。
「ありがとう!」
合計の金額は怖くて計算していないが、およそ100万近かったと思う。
「はい、ゆりあちゃん」
「ありがとうー!」
そして中島さんが予約したというレストランへ。
まさかここで衝撃の事を打ち明けられるなんて思ってもみなかった。
やっぱりそう。
とんとん拍子になんて物事は進まないね。
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