4章:薄愛【真琴】 (10/10)

腹もいっぱいになった所で、愛莉と店に向かう


途中、交差点の向こうにいる女と目が合った……気がした


「あれ、中條美咲だ！めっちゃキレーイって、まこちゃん！何見惚れてるのよー！」


「見惚れてねーよ。それに、俺はお前の方が好みだし」


「えへへ」


いやいや。顔面レベルから全然違うし、本気にとられたらとられたで困るわ


ここら辺で知らない人は居ない位の有名キャバ嬢、何回か雑誌で見たことあるけど


遠目から見ても実物は群を抜いて綺麗だった


店に着いて、愛莉の所に向かう


今日１日で、愛莉をガッチリ固める


その日は、来店予定の客を出来るだけ断り、出来る限り愛莉の席に居た


愛莉は終始笑顔で俺と話す


閉店が近づいた時


「今日はずっと愛莉と一緒にいたい。すぐ行くから、どっかで待っててくれないか？」


愛莉は少し照れながら嬉しそうに頷いた