6章:狂犬 竜次 (10/10)

部屋に一人残されたアヤカはしばらくぼーっとしていた。
竜次の事をいろいろ考えていた。


「竜ちゃんは人一倍独占欲が強い。自尊心も強い。そして執念深い自分勝手な人。それだけならまだいいのにどうしてすぐ暴力を振るうんだろ・・・キャバクラの女の方がいいならそっちを彼女にすればいいじゃない・・・」


アヤカは以前別れ話を切り出した事があった。
ボコボコに殴られ救急車で運ばれ入院した。
本当に殺されると思った。


アヤカは竜次にいつも言われてる言葉がある。

一生俺の女だ

一生俺だけのものだ

一生離さない


アヤカはこの言葉が脳裏に焼き付いている。

アヤカはこの男から離れる事は、一生できない・・・

そう強く思い込んでいた。