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17章:警察からの電話 (1/3)

17章:警察からの電話

私は新しい中学校に来たことを喜べる様になっていた。

前の中学は生徒数も多く、繁華街にあった為、派手な生徒やいわゆる不良も多かった。
私は勉強が好きで、部活に励んでいた普通の生徒だったが、母親に似た派手な顔つきのせいか先輩に呼び出されたりしていた。

そこから車で一時間しか離れていないのに、緑の多いこの街にはそんな派手な生徒が居なかった。

こうして平和な学生生活を送り始めて、1ヶ月も経たないある日の日曜日のこと。

就職し、彼氏もいて殆ど家に居る事が無かった姉が、珍しく家にいた。
二人でリビングに居ると、家電が鳴った。

電話を取ったのは姉であった。

5分程話していただろうか、姉は何度も相づちをうち、私はテレビに見入っていた。

電話を切った姉が話し掛けてきた。
『今の、警察からの電話だった。お母さんがオジサンの事を刺したって。。。』

私はビックリして、姉もビックリしているようだった。
しばらく二人とも黙っていた。

『オジサン、生きてるの?』私が聞いた。
『わからない、とにかく○○署に来てくれって言われた。』

ビックリしていたが、どこか冷静な自分もいた。
あの破天荒な母親だもん、何をしでかしてもおかしくない。
しかしついに犯罪か。

と意外と冷めた自分もいた。
とにかく警察署に行こう、と姉と指定された警察署へ向かった。

道中、姉はやたらと私に優しかった。
まだ中学生の私を気遣ってくれたのだろう。
私はそんな姉の態度が素直に嬉しかった。
今までで一番姉との距離が縮まった気がして、不謹慎だが何処か嬉しかった。
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私が精神障害者になるまで ©著者:ネコ

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