ホスト,キャバ,風俗等のちょっと大人の無料ケータイ小説!PC,スマホ、ガラケー全対応!

1章:ケイさん (1/6)

1章:ケイさん

俺の職場には、いわゆる『見える人』がいる。
仮にケイさんとしておくが、この人は本当にヤバい人だ。見た目はちょっと派手なだけで、ほかは割合普通の男の人なんだけど。
やっぱり違う。
まあ、俺もいわゆる『感じる人』で、はっきり見えたりはしないが、しばしば嫌な気配を感じたりすることはあった。でも
ケイさんはケタが違う気がする。
ちなみに職場ってのは病院、しかも老人や重病者が集まる、つまりは末期医療専門の病院だ。ケイさんは看護師さん、俺は介護職員をしている。
そんな職場だから、人の死を目の当たりにすることは多々ある、いやむしろ毎日だ。
でも、幽霊ってのは、そうそう簡単には現れない。いくらバタバタ人が死んでも、みんな幽霊になるってわけじゃないだろうし。幽霊だのお化けだの、見えないのが普通だ。
だけど、ケイさんは違う。

「石田さん。」
ケイさんは、突然なにもない廊下の隅に話掛けたりする。
「ここにいてもダメです。ほら、お部屋に戻ってください。」
まるで誰かがそこにいるように、話掛ける。誰もいないのに。
俺も最初は、アル中か何かで幻覚見てんだろ、アブねーやつ。
とか思ってたけど、その考えは間違っていたことに気付いたのが、ちょうど半年前のこと。

※この小説を友だちに教える⇒メール

いいね LINEで送る

ケイさん ©著者:hare

夜のケータイ小説サイト「ホスラブ小説」
PC,スマホ、ガラケーで全ての機能が利用できます!

Copyright © hostlove.com All Rights Reserved.