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4章:決断と願い
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レシピがびっしりと書かれたメモを持ち帰ると、リビングに居た冬馬君に早速提案してみた。
「これいいかもね」
指を差す先を見てみると、そのレシピは自分自身も候補の1つとして入れていたものだった。
「私もそれいいと思ってたんだ」
「本当!?じゃあこれも追加しちゃおうか!」
「うん!!」
返事と共に横にいる冬馬君に顔を向けると、レシピの事で夢中になっていて気付かなかったが、いつの間にか肩と肩が触れ合う距離までに近付いていた。
「ご…ごめん」
目が合った瞬間、さっ…と離れる冬馬君の顔は、少し赤くなっている様に見えた。
テーブルに置かれた小さなメモ。そのメモを2人で見るのだから、距離が近付くのも当たり前の事だ。
ぎこちなく距離を保ちながらメモを見る冬馬君につられる様に、何だか私もぎこちない様子でテーブルに置かれたメモに目を向けた。
『冬馬には、お似合いに見えて嫉妬してるんでしょきっと』
いつだか、春さんが夏希に言っていた言葉。
冬馬君とは自然に、友達の様な感覚で接していたから…忘れかけていた日だった…
何故、今になって思い出してしまったんだろう。
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春夏秋冬3 ©著者:みるみる
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