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3章:夏希の気持ち
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「…お邪魔します」
開かれた扉を通る時小さく呟くと、ドア付近に座った。
外はまだ寒い事もあり、夏希の部屋で話をする事になったのだ。
落ち着きなく視線をあちらこちらに向け、そわそわした様子の私に
「そんな遠かったら話出来ないだろ」
と、ベッドの上で胡座をかいていた夏希が、笑いながら近くに来る様に手招きをした。
ゆっくりと腰を上げ、夏希の座っている位置から少し離れた所に座る。
「何か、彩と話すの久しぶりだな!」
「…うん」
笑顔で話す夏希とは対照的に、作り笑顔すら出来ない私。
夏希は多分、深刻な雰囲気を避けたくて明るく振る舞ってる様にも見えた。
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