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6章:支えてくれる人
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「…心配でさ」
少しの沈黙の後、突然夏希が言葉を発した。
「エリが?どういう意味?」
「お前だよ!お前!彩が心配だったから、一旦帰って来たんだよ!出掛ける前、様子見に行こうとしたら冬馬が居たからよ」
頭の後ろで手を組むと、ニヤニヤとしながら私を見つめた。
「ちょ!何?夏希が思うような関係じゃないからね?」
「何焦ってんだよ。俺何も言ってねーだろ?」
「うっ…」
悔しさのあまり、強く唇を噛み締めた。
「彩本当面白いな!まあ、幸せ真っ最中の俺が言うと嫌味に聞こえるけど、早く忘れて次行っちゃえよ!次!次!」
「軽っ!絶対心配してないでしょ?」
夏希は本当に心配していなかったのか、敢えて真面目に話しなかったのか…分からないけど、只1つ分かる事は、こうしてたまに貶されたり、馬鹿にされたりするけど、夏希とからかい合いながら話す時は、嫌な事も全部忘れられて、素直に楽しいと思えるんだ。
夏希はそこまで計算できる程、頭は良くないと思うけど…(笑)
でも、ありがとう。
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