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7章:本名を聞いてくる客
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痛客に「止めて」と言うと喜んでしまい逆に止めない
出来ないとこでする・嫌と言ってる事をして興奮してしまう変態の神経を持った人種だから、ニヤニヤと喜び出してしまうのだ
お触りも本名で呼ぶのも「止めて」と言えば「なんでよ〜」って笑ってブサイクな顔を更にクシャクシャに歪ませる
ヤツらは基本的に人の表情から喜怒哀楽を読み取れないし「止めて」とハッキリ言っても「嫌よ嫌よも好きのうち〜」みたいな感じで都合よく解釈してしまうから絶対に止めない
止めないのなら殴ります
殴られるのが嫌なら止めて下さい
殴っても止めないのならもう死んで下さい
死んで
死ねッ
死ねッ
ペッ
ペッ
(ツバ)
痛客に何を言っても無駄で、水商売を始めたばかりで右も左も分からなかったとは言え、素直に本名を教えてしまった私が悪いんだと思い、二度と客には源氏名以外の名前を教えないと誓った18の冬の夜でした…
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痛客名鑑 ©著者:咲
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